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2段リンクとN踏面

本来はワ10000形式に相当するが、一般車両において関連するので本記事とする。

 ワ10000形式はトキ900形式の改造(名義)として、12t短軸(輪軸)を再利用したのはご承知のことと思う。
この輪軸はトキ900形式の製作段階で、タイヤの止輪を省略し軽量化と材料の節約を計ったと言われている。
この輪軸は「乙種」として区別され、工場毎に厳格に番号管理されている。
ここで既出の2段リンク改造後「ワ10012」号の輪軸を再度確認いただきたい。
●各位輪軸
1位側(手前)は円板車輪(プレート)で、2位側(向側)はスポークを装備している。
何れもテーパー軸(細軸)である。
「貨車検査基準規定」では輪軸使用に規定が多くある。
このように通常は「円板/スポーク」、「細軸/太軸」の混用は許されている。

2link02

2link01

このように年代を経ることで輪軸の交換が行われ、晩年は流用部品はすでに使用されていない事例もあると思われる。

●ワ12144号車の例
この場合は12t長軸であるが、1、2位とも太軸(ストレート)が使用されている。
また冷蔵車、無蓋車では太軸の使用に限定されている。
2link03
●2段リンク車・車軸の白帯
太軸、細軸にかかわらず、軸中央に200mm幅の白帯標記が見られる。
 2段リンク車は、ワム90000をはじめ各形式に採用されてきたが、新製時は何れも従来の踏面形状(車輪テーパー、フランジ)は従来の基本踏面で登場している。
ワ12000、10000形式においても2段リンク時は基本踏面で「ヨンサントウ」を迎えている。
この当時、2段リンク車の脱線事故が多発し、車輪踏面の改良が行われ、昭和44~46年に工場ならびに各検査区所でN踏面への交換や研削が行われた。
新小岩工場では44年および46年にそれぞれ1000両余り施工された記録がある。

さて、ここで各形式の登場からヨンサントウ、そして廃車までの時代でこの白鉢巻(※印)の標記を模型でも再現できるのではないかと思う。
・ワ10000の場合
新製1段リンク(※無印)~2段リンク(※無印)~N踏面46年頃(※白印)~廃車
・ワ12000の場合
新製2段リンク(※無印)~N踏面46年頃(※白印)~廃車
このような表現が可能だろう。
因みに、貨車用輪芯、タイヤには塗装しないと規定されている。(傷発見を容易にする)
N踏面以外では、幅100mmの白帯等が存在している。詳細は別途

●SA(自動すきま調整器)の装備
ほとんどの二軸貨車は晩年に制輪子のすきま調整を自動的に行い、メンテナンスの容易化を図っている。
既出の図面(ブレーキ装置)には含まれていないが、両形式の写真には確認することができる。
ここに再掲載する。

Sa01

前回説明した「リンク式」表記であるが、リンク(1段)2段リンク両者を比較する場合においては、「1段リンク」という表記されている事例があったので報告しておく。
「N踏面」の詳細については別の機会に解説したい。

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コメント

目からうろこです!
「細軸/太軸」等という名称が有ったのですね。テーパーを表現した輪軸も、製品で有るのでイマイチ使い分けが分かっていませんでした。車軸中央の白帯も、時々気づくのですが、まさかこんな意味が有るとは思いもよりませんでした。裏返して見る事が多い(笑)JMでは、目立つ演出となりそうです。二段リンク車で、一度試してみたいですね。模型の場合、塗るよりも、シールかインレタを貼り付けるのが、簡便で良いかもしれません。他の形式でも、N踏面に改造すると、帯を巻いたのでしょうか? 蒸機末期の表現には欠かせないものになりそうです!

投稿: 廣瀬 | 2016年10月20日 (木) 01時36分

「太細」の呼称が全国的に統一されていたかは確かではありません。少なくとも教習本では「中央が細くないもの」とされ、規定では「直径○○○mm以上」と表現されてます。
200mm幅はN踏面すべて、他形式も含みます。他にも、適用事例は異なりますが140mmや50mm 2本などが存在します。
但し、規定には数項目あり、重複する場合があり、標記の例外はあるでしょう。
一言で説明するのは難しいので、あらためてご紹介しましょう。
実は規定上だけで実際に適用された事例があるか確かではないのですが、特定形式の蒸気機関車の部位でN踏面を装備したものもあるようです。何かそれらしいものが見えますわ。??
ひっくり返さないとわからないし、「そこまでやるんかいな」てことになります。
いずれにしても、混合列車の最後尾に貨車の尾灯とともに白線がチラッと見えるのも良いですね。
黒一色の下回りにアクセントになるかも。

投稿: みつる | 2016年10月20日 (木) 07時09分

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